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2003年9月

プール参観2003,9,9
今日は学校でプール参観がありました。
プールが大好きな由紀子だから今日は安心して見ていられると信じて母は暑い中参観に行きました。
でも、現実はそう甘くありませんでした。(;´д` ) トホホ

さて、最初は宝捜し!クラス対抗なのでみんな必死に宝物を探しているというのに、
ゆきちゃんは今がチャンスとばかりにゴーグルをつけて楽しそうに泳いでいました。
宝物を探す気は全くなさそうです。(笑)

次は個人の力に合わせて泳ぎを披露します。
由紀子は15メートル自由形に参加して見事に15メートル完泳です。
平泳ぎとバタフライと合わせたような・・・本当に自由形!

最後に出場したの浮き輪リレー!
担任の先生を浮き輪に乗せてみんなで引っ張ってリレーをする競技だったのですが、これが問題でした。
前の学校でも浮き輪リレーがありましたが、その時に浮き輪に乗ったのは由紀子だったのです。
浮き輪を見た途端、由紀子は自分が乗るものと思い込んでしまいました。
それができないと解った途端、お決まりの大泣きが始まりました。(T▽T;)ビェェェェ

そして、それでも駄目だとわかると競技に参加しないと言ってプールサイドですねてしまいました。
( ̄^ ̄;; ヤダ!・・・・困ったもんだ!
競技は由紀子抜きで始まって・・・結果は一番!(笑)
迷惑をかけてしまいましたが結果オーライと言うことで・・・・(^-^;)

競技終了後・・・プールサイドですねている由紀子を見て先生方がちょっとだけ浮き輪に乗せてくださいました。
大喜びのゆきちゃん!
よかった!と思っていたら・・・今度はなんと浮き輪から降りないと言ってまた泣いているではありませんか・・・・(ノ_-;)ハア…

最後はみんなに浮き輪ごとひっくり返されてプールの中へ・・・(笑)
相変わらずみんなに迷惑をかけながら楽しく学校生活を送っているゆき子でした!
おかあさんと・・・・2003,9,10
2学期が初まって1週間が過ぎました。
でも、夏休みよりも暑い日がずっと続いてゆきちゃんにとっては辛い毎日です。

登下校の自立の練習を再開しようと思っているのですが、この暑さでは学校に行かせるだけで精一杯です。

でも、今日は昨日の雨のおかげでちょっと楽な朝でした。
そこで、校門から100メートルほど離れたところから一人で歩かせようと思い
「ここから一人で行ける?」と聞きました。
すると返事は
「お母さんと二人で! 二人で行くの!」
ヤッパリか・・・・(-"- )
「ゆきちゃんは甘えん坊だねぇ!」と、私があきらめ気味でいった言葉に由紀子が返した答えは
「だって、ゆきちゃんはお母さんの宝物!!」
ι(+_+)y なんとまぁ

この台詞は・・・・
そうです。由紀子が自閉症と解った時から私がずっと言い続けていた
「ゆきちゃんはお母さんの宝物よ!」という言葉でした。
参りました。

結局今日は校門まで送っていくことになりました。
でも、校門に着いた時、由紀子は「一人でいく!」といって一人で歩き出しました。
学校へは一人で行くものなのだと、ちゃんと解っているのです。
そんな由紀子の背中を見ながら、
一度できた事だもの焦らなくてもきっとまた一人で学校へ行くようになるはず・・・そう思いました。
「○○できるようにしなくては・・・」
いつも何かにせかされていた母でした。
その結果、疲れてダウンしてしまった母です。
これからは少し力を抜いてゆっくり由紀子の成長に添ってみようと思っています。
ガイドヘルプ2003,9,11
今日はガイドヘルプをお願いしてプールへ連れて行ってもらいました。
ヘルパーさんはキャンプの時に由紀子の担当をしてくれたボランティアさん。
キャンプでかなりパニックを起こしたりわがままを言ったりして困らせたので、もう何があっても大丈夫!(笑)
心強いヘルパーさんです。

すでに、先週の木曜日にプールで待ち合わせをして1時間由紀子のヘルプをお願いしたので、今日で2回目!
先週は私も付き添っていったけど、今回は家の近くのバス停からプールへ行って、
帰りは家まで送ってもらいました。

由紀子が家族以外の人と外出をするなんて・・・
去年まで「そうなればいいなぁ」と思うばかりで現実味はほとんどなかった。

でも、体調を崩してから由紀子の生活の全てを私がフォローする自信がなくなってきた。
やっぱり誰かに助けてもらわなければやっていけない。
嬉しそうにバスに乗っていく由紀子の姿を見送りながら、長崎に来てよかったと思った。
あんみつ姫2003,9,12
台風がやってきた。由紀子の学校は臨時休校。
でも、お昼過ぎまではお日様が照っていていいお天気だった。
せめて午前中だけでも学校にすればよかったの・・・と、ちょっと思ってしまった。
(- .-)ヾ ポリポリ

けいけい君が遊びに来て、まーまーとお勉強をしたりパソコンをしたりして遊んでいるのに
ゆきちゃんは全くのマイペース。

好きなときに本を読み、好きなときにビデオを見て一人楽しそうに歌を歌って・・・。
まぁ・・・楽しそうだからいいか・・・(^-^;)

由紀子が今、はまっているビデオは『あんみつ姫』
このアニメは15年程前に放映されていたもので、もうレンタルビデオ屋さんにビデオテープもない!
インターネットの中でこのキャラクターと出合ったらしく、ある日突然あんみつ姫のビデオが欲しいと言い出したのです。

レンタル店に連れて行ってビデオがない事を確認させても由紀子はあきらめず、ある日オークションのページにビデオがあると私に訴えてきました。(;^_^A…すごい執念ですよねぇ・・・(笑)
仕方なく、そのビデオを購入してやりました。

それから1ヶ月、由紀子は夏休み中毎日そのビデオを見続けました。
さすがに飽きてきたなぁ・・と思っていたら、
なんと!また別のオークションでビデオを見つけてくるではないですか・・・
今度は3本組!(ノ_-;)ハア…
どうして、こんなにあんみつ姫に惹かれちゃったのかなぁ・・・?
それに、ここまでインターネットを使いこなす様になるとは思っても見ませんでした。

最近ではローマ字入力をほとんどマスターして、一人で検索が出来るようになりました。
『あんみつ姫のビデオ』と検索をかけた痕跡がありました。(笑)恐るべし!ゆきちゃん!!

ただ、このまま行くとオークションに勝手に入札するようになるのではないかと
ちょっと恐怖を感じている母なのです。

で、その3本組のビデオはどうなったかって?
由紀子の机には合計4本の『あんみつ姫』のビデオが並んでおります。
甘い親です。\(_ _。)ハンセイ
ヤッター!2003,9,13
台風が過ぎて長崎はやっと秋風が吹くようになりました。
久しぶりにクーラー無しの一日でした。

今日はセラピーの日。身体を動かす事を目的に参加させているんだけど、
根っから運動嫌いの由紀子はトランポリンはベット代わり、
ボールプールはお風呂のようにゆっくり浸かったまま・・・
ほとんどエネルギーの消化無しに終わってしまいます。(笑)

セラピーの先生が「ゆきちゃん!ゴロゴロするのがすきか?」と聞くと、
マットに寝転んだまま『ウン!』と答える始末・・・(ノ_-;)ハア…

でも、その先生に
「セラピーは自分の好きな事をしていい場だから、寝転んでいたいのならばそれでもいいんですよ。」
と言われてちょっと考え方を変えなければと思い始めています。

いつも「○○しなさい!」と追い立てられている由紀子の気持ちの開放の場にしてやったほうがいいのかな?
と思っています。

そんな由紀子が今日は珍しく遊具に挑戦していました。
今まで誰かに手をつないでもらったり、横から支えてもらわないと怖くて渡れなかった一本橋を
一人で渡って見せてくれました。

             

普通の子どもはこんな事は当たり前なのですが、
それは自分の足が今どこにあって前に出すとどの辺に動くという事が見なくてもわかるからなのです。
それを身体認知というのですが、その身体認知が弱い由紀子ははしごを登ったり、
細い板の上を渡ることがとても怖いのです。

今まで写真のように宙に浮いた橋は怖がって絶対に一人では渡りませんでした。
それができるようになったのです。すごい!!

最近は反抗期や思春期で悩まされる事の多かったのですが、
これはやはり成長のプロセスなのだと久々に嬉しくなりました。
怖がっていた事をクリアできる精神力がついて来ていると信じたい母です。
○○○ビールさん2003,9,18
今月からガイドヘルプという制度を使って、ヘルパーさんにプールの付き添いをお願いしています。
由紀子の体重を減らす為に一週間に2回は泳がせたいと思っているのだけど、
私の体力的に2回とも付き添うのが無理なのでヘルパーさんに助けてもらう事にしたのです。
有料だけど月に5時間に限り市がヘルパー代の一部を補助してくれるのでこの制度を利用している。
今日は新しいヘルパーさんが付いてくれた。
特殊学級の担任をした経歴のあるお母さんヘルパーさん。
ヘルパーをするのは初めてのようで、由紀子以上に緊張していたみたいだった。(笑)
由紀子といえば、初めは何をするのか解らずに不安で独り言を連発していたけれど、
いつものプールだとわかるとすぐに笑顔で楽しそうにしていた。
キャンプなどでいろいろなボランティアさんに接している由紀子は
この人が自分の相手をしてくれるとわかるとすぐに頼りにできるみたい。
それにヘルパーさんの名前が由紀子がお気に入りのビールの名前と一緒だったのもラッキーだった。
いや!ビールを飲むわけではないですよ(笑)
CMがすきなんです。(^0^*

家に帰って
「今日のヘルパーさんの名前はなんだった?」と聞くと
「エ○スさん! エ○スビールさん!」
ビールだけ余計だよ!(^◇^)ハハハ

今日は初顔合わせだったので私もプールまで一緒に来たけれど、
次回からは2人だけでバスを利用してプールに来てもらうつもりです。
でた〜〜〜!( ̄∇ ̄;; 2003,9,21
台風のせいで朝からすごい風が吹いていました。
お休みだというのに朝早く目が覚めたゆきちゃん。
眠い目をこすりながらトイレに行きました。
母はまだ蒲団の中で「なんでこんなに早く起きるのさ!」とぶつぶつ言いながら、
戻ってきたら蒲団の中に引きずり込んでやろうと企んでいました。
するとトイレの中から
「おかぁさ〜ん!おばけだ!!おばけだ!!」と由紀子の叫び声がしました。
慌てて蒲団から飛び出してトイレに行って見ると、
パジャマのズボンを半分上げながら由紀子が飛び出してきました。
「なに?どうしたの?」そんな質問なんか無視して蒲団の部屋へ逃げ込んでしまいました。
恐る恐るトイレを覗きましたが、何もいません。
でも、しばらくすると
「ひゅう〜〜〜!ひゅう〜〜〜!」
(-^〇^-) ハハハハ
トイレの窓の隙間から風が入ってくる音です。
真剣な顔でお尻を出したまま走って行った由紀子の姿がおかしくてトイレの中で一人笑ってしまいました。

でも、お化けが出てくるときの擬音をしっているんだぁ・・・なんて変な感心もしてしまいました。(笑)
                                  

梨はなし!(笑) 2003,9,23
先週の土曜日でした。yukiパパがそろそろ梨狩りに行こうと言いだしたので
いろいろな観光果樹園に電話をして梨狩りができるところを捜しました。
でも、梨は9月の上旬までが最盛期でほとんどの所が終わっていました。

くだもの狩り初心者の我が家はすっかり出遅れてしまったようです。
それでも、しつこく探してやっと一箇所まだやっているところが見つかりました。
くだものが大好きな由紀子もくだもの狩りと言えばニコニコで外出してくれます。

先週はぶどうが木になっている所を見せたから、今度は梨!
けっして果物屋さんで作られているものではないと教えてあげたいのです。
でも、土曜日は台風の影響ですごく風が強かったのでパス!
日曜日に行こうと思っていたら・・・yukiパパに御用ができて今日まで延期になってしまいました。
やっと梨狩りができると張り切って車を走らせる事1時間。
大村と言うところまで行きました。
そして、土曜日に電話をした梨園にいくと・・・・
「もう!梨狩りも、直売もみんな日曜日で終わりましたよ!」
(・_ ・;)エッ?

1時間もかけてきたのに・・・・ショック!!
ゆきちゃんもかなりショックです。
仕方がないので途中にある梨の直売所で梨を買って帰宅しましたが、
直売所で買った梨はスーパーで買った梨と同じ感覚です。
あ〜あ!来年は夏からくだもの狩の計画を立ててぜったい梨狩りをしてやる!!

次はみかん狩りです。
これは逃さないわよ!
ボーリング2003,9,24
今、午前5時です。
1時間ほど前に由紀子が目を覚まして小さなパニックを起こして、今また眠りについたところです。
原因は今日行われる市内の特殊学級の交流ボーリング大会への参加です。
昨日の夜から行きたくないとかなり抵抗をしていましたが、寝てからも気になっていたのでしょう・・・。
それにしても困りました。今日はかなり荒れそうです。
ウーム (; _ _ )/
でも、泣いている由紀子の姿を見ながら母は変な決心をしてしまいました。
今日は絶対にこの抵抗を打ち破ってでもボーリングに参加させようと思います。

確かに今日のボーリング大会には由紀子が嫌がる要素がたくさん含まれています。

@まず、ボーリングをやった経験がないこと!
事前に経験させる事も考えましたが、やらせてみて何か一つでも失敗をしたら逆効果で
絶対に参加できなくなる恐れがありました。
だからわざと連れて行かなかったのですが、それが良かったのか悪かったのか・・・・。(~ペ) ウーン

Aボーリング場まで歩いていく予定だということ!
歩くのが嫌いな由紀子はそれだけで大きな拒否の理由になります。

Bボーリングは運動だというイメージがあること!
運動も大嫌いな由紀子だから・・・。
たぶんこれが、由紀子が拒否している理由なのだと思うのですが、
これってどうしても参加できない理由ではないと思うのです。

@の理由だけは自閉症の特徴からの不安ですが、他はわがままです。きっと乗り越えきれるはずです。
夜中に起こされて眠れなくなってしまった母は変に腹が決まってしまいました。
たぶん大きなパニックを起こすと思います。
でも、今日はがんばらせたいと思います。
結果は夕方補足として書き込みをします。


※補足
ボーリング大会が終わりました。
二時半に担任の先生と一緒に帰宅をしました。
結論から言うと母の心配は嬉しい誤算におわりました。
担任の先生のお話しでは、今日は何一つ問題はなかったということでした。(∩.∩)v ブイッ

その母の誤算は登校の時から始まっていました。
二学期が始まってもお母さんと一緒に行くといって、なかなか一人で登校できなかった由紀子が
駐車場を出たところで「一人で行く!」と言って、私を残してサッサと行ってしまったのです。
あっけに取られて後ろ姿を見送りながら、これがいい事の始まりなのか、恐怖の始まりなのか・・・
とっても不安な母でした。

電話で今日の由紀子の状態を担任の先生に伝えて、
もしもパニックが起きたときには連絡をもらえるようにお願いをしました。
(先生は一人で3人の子どもの引率をしなければならないので
いざという時には私が会場まで引っ張っていこうと思ったのです。)
でも、その連絡はありませんでした。

先生のお話しでは全く抵抗することなく素直に歩いて行ったといわれるのです。
会場の1階にあるゲームセンターを通る時も自分で耳を押さえて階段を登っていったし、
ボールリングのスコアは52点!とても楽しそうにゲームに参加したとそうです。
その後の昼食も音楽鑑賞も・・・。
パーフェクト!(・o・) ポカーン

明け方に起こしたパニックのおかげでストレスのガス抜きができたのでしょうか?
1日中心配をして自宅で待機していた母はその報告を聞いた途端に力が抜けて、
急に眠くなってしまいました。(笑)
だって3時半に起こされてしまった母は完全に睡眠不足なんだもの・・・。( ̄□ヾ) ネムー

どうして、あんなに不安がっていた由紀子がすんなり参加する事ができたのでしょうか?
それはガス抜きのせいもあったのでしょうが、
もしかしたら私が開き直ったせいかも知れないとちょっと思っています。

主治医の先生がよく言うのです。
「お母さんの気持はすぐにゆきちゃんに伝染する!」って!
由紀子がパニックって泣き叫んでいる姿を見て私がした決心が
そのまま由紀子の決心になったのかもしれません。
心配性の私の方が日ごろからガス抜きをする必要があるのかもしれないとつくづく思った1日でした。

                
キーが違う!。°°(>_<)°°。2003,9,25
今日は月に一回の音楽療法のレッスン日です。
前回のレッスンの時に先生が弾いてくれると約束してくれた魔女の宅急便の挿入曲の楽譜を抱えて
JRに乗って出かけていきました。

先生の顔を見た途端に「風のふく丘」を弾いて・・・とおねだりをしていました。
あれ?でも、約束したのは『元気になれそう』という曲だったでしょう?(笑)

それでも先生は楽譜を見ながらすらすらと弾いてくださいました。
ところが突然。ヽ(≧〜≦)丿 違う〜〜〜〜!ビエ〜〜〜ン!!
先生の腕を押さえて必死に訴える由紀子です。

何か違うの?と、聞くとメロディーを口ずさみました。
でも、それは先生が弾いてくれた曲と同じです。
何度やっても同じでした。

そのうちフッと思ったのです。
もしかしたら、ビデオの中に流れる曲と楽譜のキーが違うのかもしれない。
耳がいい由紀子はそれを聞き分けて違うと言っているのかもしれません。
それって、やっぱり絶対音感があるって事?
パニック寸前の由紀子をなだめながらちょっと嬉しかった母です。(笑)

その後、由紀子に一度でいいから最後まで先生の演奏を聞くように約束をさせ、
後から私が抱きしめて先生に弾いてもらいました。
初めは体中に力を入れて抵抗をしていた由紀子ですが、しばらくするとフッと力が抜けました。
それから、何曲もリクエストをして先生のピアノを聞いていました。
でも、先生が由紀子も何か弾くように促したら、一言「いや!」( ̄^ ̄;;

(ノ_-;)ハア…どうしてこう反抗ばかりするのでしょうか・・・。

扱いが難しい由紀子のレッスンを先生に断られたらどうしよう・・・と、
ハラハラした母ですが先生はゆっくりと進めて行きましょうと言ってくださいました。

音楽を本当に楽しめるようになって欲しいと心から願う母です。
写真は、先生がいる間は絶対に弾かなかったくせに
先生がちょっと部屋から出た途端にピアノの前に座って『元気になれそう』をパラパラと弾いている由紀子です。
本当は弾きたかったくせに・・・素直じゃないんだから!(笑)
先生が慌てて戻ってきて「すごい!!」と誉めたら、
今まで不機嫌だった由紀子の顔が笑顔に変わっていました。

来月からは先生と2人きりのレッスンへ変更です。
母はその間、カメラを片手に散歩をすることにしました。

         
練習2003,9,28
金曜日の放課後由紀子がパニックを起こしたと連絡がありました。
すでに治まっているけれど一人で帰すのが心配なので迎えに来てほしいということでした。

学校へ行ってみると教室で先生とパズルをしながら私を待つ由紀子がいました。
お話を聞くと、今までの中でも最大級パニックで寝転がって床に頭をぶつけて泣き叫んでしまったようです。

原因は音楽祭の練習の時に鍵盤ハーモニカがうまく弾けなかった事。
今まで、由紀子にとって唯一鍵盤ハーモニカだけがなんとかみんなと同じように参加できる物でした。
それが出来なかった事が本人は辛かったのかもしれません。
5年生の課題曲はむずかしくて今までのように簡単に由紀子がついてゆけるような物ではありません。
主旋律でない部分はメロディーではなく和音だけだったりするのに抵抗があるのかもしれません。
でも、せっかく今までがんばってきたのですからなんとかしてやりたいと思いました。
先生も同じ意見で今回は何とか乗り越えさせたいと言ってくださいました。

そこで、休み中に自宅練習ということになりました。
反抗期の由紀子は真正面から誘っても絶対『嫌だ!』というに決まっているから、
まずは私がキーボードで弾く事からはじめました。
それも最初はヘッドホーンをつけて何を弾いているのか解らないようにしました。
すると由紀子が寄ってきて私の頭に耳をつけてヘッドホーンから漏れてくる音を確認しに来ました。
それが課題曲だとわかると案の定「やめて!」といいましたが、
私が無視をして弾いていると黙って向こうへ行ってしまいました。

次はヘッドホーンをはずして音を小さくして・・・、そしてだんだん音を大きくしていきました。
何度も、何度も同じ曲を引き続けて・・・でも、由紀子は全く知らん振りでした。
ところが、私が弾き間違って途中で止めてしまったときです。
パソコンをしていた由紀子が続きを歌っているではありませんか・・・(笑)
しっかり聞いていたようです。(^◇^)ハハハ

そこで、由紀子を誘うとすんなりキーボードの前に座りました。
楽譜は読めませんがメロディーが頭の中に入ってしまえば音を拾える由紀子ですから
何度か練習させたら完全に弾けるようになりました。
後はスピードの問題です。
これは練習あるのみ!
少し自信を取り戻した由紀子は「がんばる!」と言ってましたから学校でも練習をすると思います。

がんばれ由紀子!!