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2004年12月

2004/12/8(水) 入試
ついに今日が由紀子の入学選考日です。 
ドキドキ・・・・ 
行ってきます。

2004/12/9(木) 入試
由紀子の入学選考会が終わりました。 
2日間もかけて行われたので、やはり少し疲れました。 
 
由紀子は何があっているのかわからないまま2日間を過ごしました。 
詳しく説明をしてやりたかったのですが、 
「合格したらこの養護学校で中学生になる」 
その不確定なことを、どう説明したらいいのか私には解りませんでした。 
入試が何なのか? 
養護学校が何なのか? 
卒業、中学・・・・ 
とても難しい事ばかりです。 
中途半端に説明をしたら、これから3月までの小学校生活が不安定になりそうで怖い気持ちもありました。 
(もしかしたらそれを理由に逃げているのかもしれないけど・・・) 
 
でも、いろいろ構えるよりも普段の由紀子を見てもらったほうがいいと思うので、それでもいいと言うことにしました。 
 
試験の内容や様子は結果がわかってから書こうと思います。 
合格発表は12月24日です。 
 
応援してくださった皆さん、ありがとうございました。 
いい結果が出るように、もうしばらく一緒に祈ってくださいね!! 
よろしくお願いします。 
 
2004/12/11(土) ケーキ
今日はお友達のK君と一緒にケーキを作りました。 
指導員はまーまーです。 
母は掃除をしながら3人の様子を見ていたのですが、なんとも面白い光景でした。o(*^-^*)oニコ 
 
まずはケーキの出来上がり予想図を2人に描かせようとしたまーまーですが、そんな難しい課題が彼らにできるはずがなく・・・(笑) 
かろうじてちゃんと指示に従ってくれたK君が描いた絵も、土台の上にりんごやメロン、パイナップルが丸のまま乗っている絵でした。(爆) 
これか本当に出来上がったとしたら、どんなに大きなケーキだろう・・・? 
o(〃^▽^〃)oあははっ♪ 
 
でも、まーまーはその絵にもめげずに「描かれた果物を使ったケーキを作る」ということにして、K君を連れて買い物に行きました。 
(さすがに2人を連れて買い物をする自信はなかったようです。) 
買ってきたものは、生クリームにパイナップルと桃の缶詰、それにバナナ、イチゴ・・・・(~-~;)ヾ(-_-;) オイオイ...こんなに買って来てどんな豪華なケーキにするつもり? 
 
いよいよケーキ作りが始まりました。 
スポンジは前もって買ってあったので、デコレーションからです。 
まずは2人に生クリームを泡だて器で泡立てさせようとしたのですが、数回かき混ぜたら2人とも「ハイ!」と言ってまーまーに返してきました。 
由紀子にいたっては「ハイ終わり!」ですって!(笑) 
結局、泡立ての仕事はまーまーの役目に決定!! 
「電動の泡だて器が欲しい〜〜〜!」・・・まーまーの叫びです。 
 
次に2人は果物を切ることになりました。 
危ないのでステーキ用のナイフで切らせることにしたようです。 
自由に切っていいよ!と、言われた2人! 
K君は桃をみじん切りに切るし、由紀子はバナナを2センチぐらいのぶつ切りにするし、パイナップルも大きいのやら小さいのやら・・・まな板の上には無残な果物があふれてきました。もう、大変です。(笑) 
「あ〜〜〜!違う!違う!」まーまーの叫び声が続きます。(笑) 
 
そのうちにイライラして来たまーまーはいつの間にか2人に「きれいなケーキ」を作ることを求めるようになって来ました。 
私もそうですが、指導をしている側がパニックになってくると本来の目的が見えなくなってしまうのです。 
 
「二人のケーキなのだから二人の思うように作らせて見たら?」と私に言われて、ハッと我に返ったまーまーです。 
時には見守ることも大事なんですよね。o(*^-^*)o 
私も人がやっていることだから冷静にそんな事が言えますが、自分がやっている時はまーまーと同じです。(*'-'*)ゞポリポリ 
 
スポンジとスポンジの間にこの果物をいっぱい詰め込んで、生クリームを塗って、イチゴを飾って出来上がりです。 
 
             
形はぐちゃぐちゃでしたが、2人は満足そうに食べていました。 
しかし、このケーキのカロリーはすごいと思いますよ。( ̄_ ̄ i)汗たら〜 
 
今回1人で2人の障害児の指導をしたまーまーは疲れ果ててケーキを食べる元気もありませんでした。(笑) 
でも、2人はそんなまーまーを横目にまた作りたいと思っているようでしたけどね! 
o(〃^▽^〃)oあははっ♪ 
 
まーまーは来年の春に短大を卒業して、知的障害者の施設で指導員として働くことが決まっています。 
その事もあって、今回のケーキ作りは全面的にまーまーに任せて私は見守ることにしたのですが、細かい計画も立てずに取り組んだ作業がどんなに大変か、いい勉強になったと思います。 
今までは自閉症の妹といろいろなことを一緒にやってきて、それなりにうまくやっていけたけれど、もう1人障害児が増えただけで何倍も大変になることも勉強したようです。 
がんばれ!まーまー!! 
いい指導員に成長して欲しいと、母は心から願っています。 
2004/12/13(月) 陶芸
今日は西部地区の特殊学級の交流会があってクリスマス会をしてきたようです。 
そのお土産に自分で焼いたお皿と湯のみ(?)を持って帰ってきました。 
この焼き物は10月から何度も焼き物教室にみんなで通って作ったものです。 
お皿にはうさぎの型押しがしてあります。 
湯飲みはちょっと小さくてのみ口が飲みにくそうですが、花瓶にしたら素敵かもしれません。 
そして、色は由紀子が好きな青色です。 
このお皿で何が食べたい?と、聞いたら「ハンバーグ!」と答えました。 
そうだね、この青い色にハンバーグを乗せたらきっとおいしそうに見えるかもしれないね!!
 
     
2004/12/16(木) 母の息抜き
今日は母の話です。(笑) 
島に住んでいたころの仲間から、久しぶりにみんなで集まって長崎で食事会をしようと連絡がありました。 
転勤族だった仲間は今はいろいろなところに散らばっているのですが、この連絡があると、何処からでも集まってきます。 
遠くは大分からやってきます。 
島に残っている3人がいつも計画を立ててくるのですが、今回のお店がビックリです。 
「花月」 
坂本竜馬が酒を飲んで柱にきりつけたという話で有名な料亭です。 
電話口で固まってしまいました。 
「・・・・なんで?」 
「だって、一度行ってみたいでしょう?」 
なんとも簡単な理由でした。(笑) 
 
実は島のみんなはこの日のためにずっと積み立てをしているのです。 
でも、私はしてない・・・( ̄_ ̄ i)汗たら〜 
ゆきパパに恐る恐る相談したら、「行ってこい!めったに行けないぞ!!」 
「やったー!!」 
この言葉に背中を押されて覚悟を決めて行くことにしました。 
 
普段の生活を離れて、別世界での楽しい時間でした。 
しかも思いがけず、この日の費用は島から来た3人が全部持ってくれたのです。(いい仲間たちだ!!) 
申し訳ない!と、思いながらしっかり甘えてしまった私たちでした。 
でも、来年の京都旅行を現実にするために全員で積み立てを始めることにしました。
 
            
2004/12/24(金) 合格発表
附属養護学校の合格発表の日でしたが・・・由紀子は残念ながら不合格でした。 
みなさんにたくさん応援していただいたのに残念です。 
でも、3倍の競争率を考えればこの結果も仕方が無いかと思います。 
 
ずっとこの学校に由紀子を通わせたいと思って、いろいろ努力をしてきたので、自分でも不合格になったらきっとショックだろうと思っていたんですが、意外に私は元気です。(笑) 
この学校には引越しをして来てから毎月、教育相談という形で由紀子を連れて行っていました。だから、先生方はみなさん由紀子を良くご存知です。 
その上で不合格になったということは、由紀子はこの学校には 合っていなかったということだと思うんです。 
正直言って私もそうかな?と、感じることもあったし・・・。 
そうだとしたら、たとえまぐれでこの学校に合格したとしても、入学してから由紀子も私も大変だったかもしれないし・・・ 
 
なんだか、書けば書くほど言い訳のようになるので(笑)、受験の話はこれまでね!!o(*^-^*)oニコ 
 
今日は他にもいろんなことがあったんです。 
 
学校では淋しいお別れがありました。 
2学期の初めに体調を崩して療養されていたI西先生が3学期から復職されることになったので、代わりに担任をしてくださっていたK林先生が今日で退職されることになりました。 
先生が着任したのは、修学旅行の前日でした。とても大変な状況だったんですが、この先生、たった1日で40人近くいるクラスの子どもたちの顔と名前を全部覚えて参加するというすごいことをやってくれました。 
由紀子もすぐになついて、先生を見つけると大きなお腹に飛び込んでいく姿が見られるようになりました。 
たった、4ヶ月のご縁でしたが本当にお世話になりました。 
たくさんの思い出をありがとうございました。 
 
なんだか、淋しいことが続いてしまった我が家ですが、夜はクリスマスのケーキで楽しくお祝いをいました・・・と言いたいんだけど・・・。 
ねーねーは卒論を仕上げるために帰郷をしないし、まーまーは郵便局のアルバイトで残業だし・・・結局、ゆきパパと私と由紀子の3人だけのクリスマスになってしまいました。 
こんなに淋しいクリスマスは初めてです。結局また淋しい話になってしまった。(笑) 
でも、由紀子はケーキを前に大喜び、ろうそくに火をつけると「ハッピィバースデイ」を歌いだしてしまいました。 
\( ̄o ̄) オイ!違うだろう! 
 
 
合格だったらクラッカーを鳴らしてお祝いをしようと思っていたのになぁ・・・。 
まだ言ってるよ!!(笑) 
 
2004/12/25(土) クリスマス
「早く寝ないとサンタさんが来ないよ!!」 
という私の一言で昨日の夜は9時には布団に入ってすぐ眠ってしまったゆきちゃんですが、なんと!夜中の2時に目を覚ましてしまいました。 
目を開けるとそこにはサンタさんのプレゼントが・・・・!!v(*゜ー゜*)v 
でも、まだ眠いし・・・朝にならなければ開けてはいけないのかも・・・ 
ゆきちゃんの気持ちはとても乱れてしまいました。 
それで・・・眠れなくちゃいました。(笑) 
 
あまりにつらそうなので私が「起きて開けてみたら?!」と、声をかけても「だいじょうぶ!!」と訳のわからないことを言ってただただため息と、鼻をすする音が聞こえてきます。 
横で寝ている母も由紀子の様子が気になって眠れません。 
結局4時半頃までこの状態が続いてしまいました。ねむ〜〜〜い!! 
 
そのせいで朝は9時頃起きです。 
布団から出ると早速プレゼントの包装をびりびり破いてプレゼントの確認です。(やっと開けることができました。) 
サンタさんのプレゼントは希望通りの「ぴちぴちぴっちのコンパクト」でした。 
(知らない人には意味不明ですよね(笑)アニメのアイティムです。) 
何度も開け閉めをしてうれしそうでした。 
そんな由紀子の様子を見ていたゆきパパが 
「なにをもらったかお父さんにも見せて!!」といいました。 
すると、由紀子がコンパクトをさっと隠して 
「ゆきちゃんのなの!!」 
取られると思ったようです。o(〃^▽^〃)oあははっ♪ 
「見せてくれてもいいじゃん!!」と、ゆきパパもあきらめません。 
すると、由紀子が決めの一言を・・・! 
 
「知らぬが仏!」 
 
家族中が大笑いです。 
なんと難しい言葉を・・・どこで覚えたんでしょうね!!(笑) 

      

午後からはクレインハーバーでクリスマス会でした。 
自分たちでケーキを作って、クリスマスの貼り絵を作ったそうです。 
上の写真がそうです。とても楽しかったようです。 
自分たちが作ったケーキは可愛い箱に入れていただいてお土産になりました。 
前回、我が家で作ったケーキの数倍おいしいケーキでした。(笑) 
準備が大変だったと思います。 
スタッフの皆さん、ありがとうございました。 
2004/12/28(火) 進路の報告
今日は主治医のA川先生のところに受験の報告に行きました。 
先生にはとても心配をおかけしてしまいました。 
発表から4日、私の気持ちの整理もついたので先生にお話をしたことをここにも書いてみようと思います。 
 
受験をした附属養護学校の不合格の通知が届いた時には、やはりショックでした。 
島に住んでいる時から、大学の附属養護学校ならば、きっと専門の先生に最先端の療育(教育?)がしていただけると思ってずっと目標にしていましたから・・・。 
 
この学校の卒業生の多くは、自分で交通機関を使って自由に外出をしたり、趣味を持ったりして、私が描いていた由紀子の将来の理想の姿に近い生活をされています。 
由紀子もこの学校に通えば、もしかしたらそんな自立ができるかもしれないと単純に考えて、この学校に通わせようと心に決めてずっと頑張ってきました。 
小さい頃の由紀子は自閉症の症状も軽度で社会性もあるように見えていたので大丈夫だと思っていました。 
 
でも、思春期を迎える頃になると自閉症特有のこだわりが強くなり、いろいろな刺激に過敏に反応して自傷行為をしたり、電車にも乗れないようになって外出することすら嫌がるようになって来ました。 
 
もしかしたら私が理想としていた自立は難しいかも知れないと思い始めた時から私の中で少しずつ不安が芽生えてきました。 
 
グループで活動することを主にして、いろいろな自立活動を進めている、この学校の教育方針を知れば知るほど、私の不安は大きくなっていきました。 
学校の中で楽しそうに活動をしている他の子どもたちの姿を見るたびに同じ自閉症でも由紀子とはタイプが違うことを感じて、もしかしたらこの学校は由紀子はあっていないのかも知れない・・・、入学できたとしても途中で挫折したら、どうしよう・・・と、不安はどんどん大きくなっていきました。 
 
でも、そんな不安を抱えているのに、私は最後まで受験をやめるといえませんでした。 
もしかして入学できたら・・・この学校の教育にうまく乗れたら由紀子の中の新しい可能性が芽を出すかもしれない、そして、また以前のように自由に街が歩けるようになるかもしれない・・・そんなかすかな期待をしてしまったのです。 
 
でも、受験の時にそんな私の不安の部分を見抜かれていたのかもしれません。 
結局、由紀子は学校にあっていないと判断されました。 
 
最初の話に戻りますが、通知を開けた時には確かにショックを受けましたが、その直後に感じた気持ちは不安から開放された安堵感でした。 
受験の前に大村市にある公立の養護学校を見学に行ったときに、いい学校だと感じていたのが救いになりました。 
 
こちらの学校は最近できた学校で、学校の内部が構造化されていて、自閉症の子どもにはとても楽な作りになっています。 
在校生の数は小中高合わせて200人余りというマンモス校ですが、一クラスは6人程度です。 
知的障害の軽度から重度までの子どもたちが在籍しているので、必然的に個別の指導がされます。 
きっと、由紀子のこだわりや長所を見つめた教育をしていただけると思っています。 
 
ただ、こちらの学校に行くためには引越しが必要です。 
由紀子の学校に対する気持ちの切り替えはできていますが、長崎で2年間かかって築いて来た生活を変えることにはとても未練があります。 
新しい土地でまた1からやり直しです。(ノ_・、) うるうる 
まずは家探しです。 

 
2004/12/30(木) 餅つき
                  

今日は餅つきでした。 
ご近所のけいけいママのところでは、毎年この日に餅つきが行われています。 
去年から参加させてもらっているのですが、お正月が来る!って感じがしてとてもうれしい!! 
普通の子どもは自然と季節の行事を覚えていくものですが、自閉症の子どもたちは周りが意識して教えてやらないと全く無関心のまま暮らしてしまいます。 
だから、できるだけいろいろな経験をさせてやりたいと思うのですが、餅つきのような大きな行事は我が家だけではなかなか・・・。 
だから、誘ってもらえてとてもありがたいと思っています。 
 
上の写真で頭が見えているのが由紀子です。 
今年は雨が降り出したりして大変だったので、杵を持つことはありませんでしたが、つきたてのお餅を手のひらで丸めながらしっかり年末の感覚を確かめていました。 
 
でも・・・春に引っ越したらこの餅つきにも参加できなくなるんですよねぇ・・・。 
悲しい!!。・゜・(ノД`)・゜・。 うえええん