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2004年11月

2004/11/1(月) 入試説明会
今日は付属養護学校の入試説明会でした。 
いよいよ願書を出すときが来ました。 
やはり今年の受験者はかなり多くなりそうです。倍率の予想は3倍!
 狭き門です。ヽ(;TдT;)ノ  
 
受験と言ってもペーパーテストがある訳ではなく、学校側が今の学校の状況と、研究のテーマに照らし合わせて、入学者を決めるので、受験の準備のしようもありません。 
本当にまな板の上の鯉です。 
 
願書を提出する前にやはり由紀子にも、受験のことを話しておかなければなりません。でも、どう話せばいいでしょうか? 
中学校は付属養護に行く?と、聞いて由紀子がOKしたとしても、不合格になったときにはどう説明をしたらいいのでしょうか? 
中学校が何なのかすら解っていないかもしれないし、ましてや養護学校がどんなところなのか由紀子が知るわけもありません。・・・。 
本当は今の小学校のお友達と一緒に中学生になりたいと思っているかもしれない。 
もう少し会話ができる子だったら、状況判断ができる子だったら・・・ちゃんと相談をして決めるのになぁ・・・。 
でも、もう目の前に願書があります。 
前に進むしかありませんねo(*^-^*)oニコ 
 
思い切って由紀子に聞いてみました。 
「ゆきちゃん、付属養護学校は好き?」 
「うん!」 
ε= (*^o^*) ほっ よかった!! 

でも、次に私の中に浮かんできた「またみんなとお別れして、違う学校に行ってもいい?」という言葉は、口にすることができませんでした。 
これは、来年の春になってどの養護学校に行くかが決まってから聞くことにします。
2004/11/2(火) お約束
オペラの練習がありました。 
今日は体育館で舞台練習です。 
歌を歌っているときは楽しそうなのですが、待ち時間や座って話を聞くときの由紀子の姿がとても醜い! 
あぐらをかいて、太もものところに肘をついて爪をかむのです。 
まるで、どこかのヤンキーなお兄さんです。 
 

こんな感じです。(笑) →
これは今年のキャンプのときの写真ですが、本当にやめて欲しい! 
( ̄_ ̄ i)汗たら〜 
できたら、こんな座り方をして欲しい!(笑) 


注意をすればできるんだけど、その場だけなんです。

でも、もしかしたら今回はできるかもしれません。 
そんな願いを込めて、練習中に由紀子とこっそり約束をしました。 
オペラの練習の時には体育すわりをする!! 
この練習が終わるまで爪を噛みません!!  
練習のストレスを考えると爪噛みぐらいは許してやりたいとも思いますが、もうそろそろ由紀子もお年頃です。 
場所をわきまえた立ち居振る舞いのしつけも必要です。 
 その結果は? 
やればできるではありませんか! 
約束をしてからは、ずっと体育すわりでがんばっていました。 
そして、爪噛みもずっと我慢をしました。 d(>_< )Good!!  
 
爪噛みはついつい手が口のところに行ってしまうのですが、自分で気がついて鼻の頭をかいてごまかしたり、顔を掻いたり・・・・(笑) 
必死に我慢している姿が、とてもかわいく見えました。 
練習は2時間も続くので、最後のほうでは思わず爪を噛んでしまうことも何度かありました。 
でも、私が体育館の隅で手で×印を出すと、慌てて口から手を離します。 
そうやって、最後までちゃんと約束を守り通しました。 
 
もちろん、終わったときには抱きしめて誉めてやりました。 
・・・・・・・・・((*o ・・*)oだいちゅき・・・(笑) 
 
好きなことのためならば、少々のことは我慢できるよね!! 
そして、やれたという自信がつけば、他の時だって我慢できるようになるさ! 
ゆきちゃん本当にがんばりました。 
 
オペラの練習のおかげで、違う成長のチャンスも掴むことができました。
 
2004/11/4(木) お母さんが好きよ!
「おかぁ〜さ〜ん!すきよ〜!」 
トイレから由紀子が叫びます。(笑) 
 
この数日、由紀子は何かにつけて私にラブコールを送ってきます。 
原因は私です。たぶん・・・。 
私が疲れたり、苛立ったりすると由紀子はすぐに反応してきます。 
今回も心当たりがいっぱいです。(*'-'*)ゞポリポリ 
 
時々、周りの人が由紀子のことを「癒しの存在」と言ってくださることがあります。 
今も由紀子は私に癒しのオーラを送ってくれているのかもしれない! 
それと、自分の今を見つめなおせって言ってるのかも知れない! 
 
いや!いや!ただの甘えかもしれない!(笑) 
 
そんなことを考えている横で、また由紀子が言います。 
「おかあさん!すきよ!」 
「お母さんも、ゆきちゃんがすきよ!」 
ラブラブの二人です。ヾ(*゜▽゜*)ノ あはは 

2004/11/5(金) 情緒障害児研究大会
情緒障害児研究大会に参加してきました。 その中で、学校での実践報告がとてもいい発表で、聞いていてうれしくなりました。 
今日発表をした先生は、4年前に初めて特殊学級を受け持ったということでしたが、今は専門家を前に研究発表をされるほどすばらしい活動をされています。 
 
その先生の発表の中で、多動の子どもA君と、人と関わることや外で遊ぶことを嫌う子どもB君を同時に受け持ったときの話がありました。 
初めのころ、教室に居ることのできないA君を1日中追いかけまわる生活が続き、B君に関わることができずにいたそうです。 
その二人の子どもを同時に教室の中で指導をするにはどうしたらいいのか? 
ずっと悩んだ末に、共通の趣味であるテレビゲームを教室に持ち込むことを決心したといわれました。 
(そのことを許可した校長先生もすごいです。) 
そのゲームを通して多動の子どもには教室にいなければならない時間があることを体感させ。動かない子どもにはA君と一緒に遊ぶことで人と一緒に遊ぶことの楽しさを実感させたと、言われました。 
もちろん、ゲームが必要なくなるように工夫もされて1学期の中ごろには教室からゲームがなくなったといわれていました。 
その後は、ちゃんと教室でお勉強ができるようになり、後半は交流学級での勉強も可能になってきたという発表でした。 
かなりの努力と工夫をされた結果ですが、本当にすばらしい!!! 

そして、その後に県の教育委員会の先生の話がありましたが、この研究発表を受けて、これからの障害児教育には発想の転換が必要だと言われました。 
※文字を書くのが苦手だかOA機器に強い子どもには、作文をパソコンで書かせることもOK 
※音に過敏な子どもにはヘッドホーンを使うこともOK 
※たとえゲームであったとしても、教育的な背景があればOK 
と、話をされました。 
 
なかなか、この発想の転換が先生方には難しいのかもしれません。 
このような研究大会をきっかけに、いろんな先生が障害児の理解を深めてくれるといいなぁ・・・と、思う私です。
2004/11/9(火) 公開授業
今日は由紀子の学校で道徳の公開授業がありました。 
由紀子も交流学級でみんなと一緒に授業に参加をしました。 
 
今日のテーマは 
「12歳のハローワーク」 
ベストセラーになった本は13歳でしたね。 
好きで好きでたまらない事を仕事にしよう!という、副題で子どもたち一人ひとりが自分の性格や好きなことを発表して、将来どんな職業に着きたいかを発表しました。 
スポーツ選手に美容師さん、保母さん、獣医さん、そしてお医者さん。 
それぞれに納得したり、意外だったり・・・。 
楽しい授業でした。 
 
そして、由紀子の番が来ました。 
いったいどんな職業に尽きたいと言うのでしょうか? 
ドキドキ"o(〃・ω・〃)o"ワクワク 




由紀子はビーズの職人さんになりたいと発表をしました。 
素敵です。 
将来、根気強い性格を生かして本当に職人さんになれたらどんなに素敵でしょう。o(*^-^*)oニコ 
 
注)ビーズというのはアクセサリーのビーズではありません。 
アイロンビーズのことです。 
由紀子のビーズの作品はこちらのページにあります。 
 
http://yukiko.pupu.jp/oekakityou/airon.htm 
 
2004/11/10(水) オペラ本番
練習を重ねてきたオペラの本番がやってきました。 
11時から体育館でリハーサルが始まりました。 
今までヘンデルとグレーテルの役の2人だけが一緒に練習をしていたのに、今日はオールキャストでの練習です。(当たり前!笑) 
それが由紀子にはビックリだったようで、周りで初めて見る人たちが歌ったり踊ったりするのに気をとられて自分は歌うことができません。 
次にどんな知らないことが起こるか解らないから、気持ちはドキドキで、歌どころではなかったと思うんです。 
でも、動きはできていたので、母は「それでもいいか!」と思う事にしました。 



そして、本番です。 
衣装を着けてきたキャストの皆さんを見て、またビックリのゆきちゃんでした。 
でも、その衣装の美しさにすっかりオペラの世界へ引き込まれていきました。 
1.2幕は観客席でみんなと鑑賞をしていましたが、爪を噛むことも忘れてお話を楽しんでいるようでした。 
母は2階席から見ていましたが、由紀子の興奮が伝わってくるような気がしました。 
 
そして、3幕目・・・魔法使いに魔法をかけられた子どもたちは舞台へ飛ばされていきました。
o(*^-^*)oニコ 
 
歌を歌うだろうか・・・? 
心配をしていたのですが、舞台に上がった由紀子はちゃんと歌っていました。 
そして、楽しそうに笑顔いっぱいでステージで踊っていました。 
 (エンディングです。) 

 

1時間30分・・・とても素敵で楽しい時間でした。 
由紀子にとってこの1ヶ月の練習とこの本番はすばらしい経験になりました。 
大好きなソプラノの歌声を体感し、ステージでお友達と一緒に歌う楽しさも知りました。 
家に帰って家族に自分から「オペラに出たんだよ!踊ったんだよ!」と報告をするほど由紀子は感激をしていました。 
きっと、由紀子は今日の舞台をずっと忘れないと思います。 
 
ヘンゼルとの記念写真も撮っていただきました。 
プロの方だから顔を出してもいいですよね!! 
 
 
由紀子もオペラに出して欲しい!・・そんなわがままを聞いてくださった先生方に本当に感謝します。 
 
※この日の夕方、県内のニュースでこのオペラの様子が放送されたのですが、我が家は見逃してしまいました。ヽ(;TдT;)ノ あーう 
だれか、ビデオにとってませんか? 
ダビングさせて〜〜〜〜!(願)
 
2004/11/12(金) 市内特殊学級交歓会
長崎市内の特殊学級と、養護学校が参加して運動会がありました。 
去年は担任の先生が放送の係りになっていたので、由紀子はウグイス嬢をさせてもらいました。 
でも、今年は何も役がないので競技に参加するだけです。 
ちょっと、退屈そうなゆきちゃんでした。 
 
最初は徒競走です。 
本当は体育館を半周走るはずだったのですが、手違いで直線コースを走ることになってしまいました。 
このコースは20メートル足らずの距離で、身体に障害のある子どもたちの為コースなのですが・・・。 
しかも、ほとんどが低学年の子どもたちばかりです。 
途中で気が付いて、エントリーの変更をお願いしましたが、当日の変更はできないという事なのでしかたがありません。 
この短いコースなら絶対に1番だ!そう思えばいいか! 
と、母は納得することにしたのですが・・・・。 
なんと、ゆきちゃん!ここでも2位でした。(笑) 
初勝利を期待していたのに・・・ヾ(ー。ー ヾ)ォィォィ 
本当に人と競うことを知らない人です。 
 
2番は玉入れです。 
これは小大会のときに練習をいっぱいした競技だからきっと・・・・ 
母はまたかすかな期待をしてしまいましたが・・・結果は小大会のときと同じ、みんなが競って玉を拾う姿に圧倒されて立ち尽くしていました。 
ハハハ・・・これもダメか!(ノ_・、) うるうる 
 
3番目は親子で大玉ころがし。 
これは地域ごとの学校でチームを作ってのリレーです。 
障害の程度もバラバラなので、自分のペースでがんばります。 
由紀子のペースといえば・・・ポンと前に押してはボールの上に上半身を乗せて楽しむ・・・・ぜんぜん競争だとは思っていません。ヽ(;TдT;)ノ  
これではちっとも前に進みません。 
いくら自分のペースで・・とはいえ、みなさんにご迷惑です。(笑) 
仕方がないので折り返してからは由紀子がボールに触るか触らないかの距離まで母がボールを転がすことにしました。 
前を勝手に転がっていくボールを必死に追いかけてくる由紀子。 
ゴールしたときにはけっこう息切れをしていました。(笑) 
 
次はお祭りわっしょい! 
これもチームに分かれておみこしを抱えて体育館を動きます。 

 

このお神輿はおくんちのコッコデショのレプリカでしょうか?(笑) 
 
競技はたったこれだけです。 
障害のある子どもたちのペースで進めるので、これだけで1日が終わってしまいます。 
いつもの学校の運動会ではハンディをもらいながら、必死にみんなについていこうとがんばらなければならない子どもたちですが、今日は自分のペースで楽しく競技に参加することができました。 
 
さて、ゆきちゃんに今日は何が一番楽しかった?と、質問をしたら 
「お弁当を食べたの!」と、いつもの答えが返ってきました。(笑) 
どんなときもお弁当が一番なんですね!! 

 
この写真はもちろんお弁当を食べているときの写真なのですが、母は構図を考えてアーンと、口を開けている写真を撮ろうと「アーン!で止まって!!」といいながら何度も挑戦をしたのですが、何度やっても我慢できずにパクッと食べてしまうのです。(ノ_・、)  
でも、可愛いからいいか!!(爆)
 
2004/11/13(土) 心理療育キャンプ
今日から心理療育キャンプに参加しました。 
内容は先日から始めた動作法です。 
もともと身体に障害のある人のための療法ですが、最近は自閉症の人にも効果があるとして注目されています。 
まだ、2回しか月例訓練にも参加していないので、由紀子がどんな反応をするのかちょっとドキドキの母です。 
まず、トレーナーの先生との顔合わせです。 
ラッキーなことに、訓練に始めて参加したときに担当してくださったyuki先生でした。 ε= (*^o^*) ほっ 
 
45分の訓練が1日目に3回、2日目に2回。 
その間に音楽療法と、運動療法があります。 
今まで参加していた自閉症の療育キャンプよりも専門性の強いキャンプです。


トレーナーの先生が言われるには、由紀子は背中の筋肉が硬いそうです。 
ストレスが多くて緊張する場面が多いので、やはり背中に力が入ってしまうのかもしれません。 
背中のこりをほぐしたり、背骨を伸ばしてきれいな姿勢を意識させたり・・・ 
訓練を見ていたら、本当に気持ちよさそうです。 
横で見ていて「私もして欲しい!」と思わずつぶやいてしまう母なのでした。
何度目の訓練のときだったでしょうか? 
始まりの挨拶をしている由紀子を見てビックリしました。 
いつも姿勢が悪くて背中を丸めているのに、胡坐をかいて背中をピンと伸ばした姿勢で座っているではありませんか! 
まるで座禅を組んでいるようです。 
誰にも注意されていないのに・・・・すごいぞ!! 
回りのトレーナーの先生たちに「悟りを開いているみたいだねぇ〜!」とからかわれるほどいい姿勢でした。 
何処に力を入れたり、抜いたりすればいい姿勢が取れるのか、由紀子にもわかってきたようです。 身体の認知が進んだようです。 
あぐらをかいても、背中が伸びていたらかっこいいではありませんか!!



2004/11/14(日) 心理療育キャンプ その2
由紀子はとてもお利口に、落ち着いて訓練に参加してきたのですが、母はその様子がとても気になっていました。 
この「お利口さん」がとても怖いのです。 
自閉症の人はストレスを内側に溜め込んでしまうことが多いからです。 
 
その予感が当たったのは、1日目の夜中でした。 
眠っていた由紀子が突然「おうちに帰る〜〜!」と叫んで頭を叩き始めました。溜め込んでいたストレスのガス抜きです。 
ひとしきり泣いて騒いで、また眠ってしまいましたが、同室のみなさんには本当に迷惑をかけてしまいました。 
 
翌日トレーナーの先生にそのことを報告しました。 
その場でストレスを感じていることを表現できればいいのにねぇ・・・と、先生と2人ため息をついてしまいました。ε-(_- ヾ)ハァ 
 
でも、そのガス抜きのおかげで2日目の訓練も無事に受けることができました。 
 
今回のキャンプの反省! 
母がキャンプの内容を良く把握していなかったために、休憩時間に由紀子がストレスを発散できるような工夫をしてやれなかったこと。 
次回からはジグソーパズルとか本とかを持参しよう! 
それと、1人になれる空間を見つけて落ち着く時間を作ってやろう! 
 
お昼でキャンプを終わって家に戻ってきてから、由紀子は眠さと疲れが重なって大荒れでしたが、昼寝をしたらすっかり元気になって上機嫌でパソコンを楽しんでいました。 
(パソコンをキャンプに持っていけたら・・・ヾ(*゜▽゜*)ノ あはは…無理だって!!) 
 
その日の夜に久しぶりにパソコンで日記を書かせました。 

今日は動作法のキャンプに行ってきました。 
○○○○先生と訓練をしました。
ギッコンバッコンをしました。 
たのしかったです。 
カレーとうどんをたべました。 

 
赤で書かれている部分は由紀子が自分で言って書いた文章です。 
今まではほとんど母の誘導で文章を書いていたのに、今日は「1人で書く!」と言って私を制して書きました。 
すごいぞ!いつの間にかこんな力もついていたんだね!!o(*^-^*)oニコ 
 


これがお気に入りの「ギッコン・バッコン」です。(笑)
 
2004/11/15(月) 養護学校
今日は由紀子の中学校を決めるために養護学校の見学に行きました。 
先日行った養護学校とは我が家をはさんで反対側にあります。 
そう書くとすぐ近くにありそうですが、どちらも車で一時間以上かかります。 
どちらも、本当に遠いのです。 
 
さて、こちらの養護学校は4年前に新築された校舎で、自閉症の子どもたちにはわかりやすい構造になっていました。 
教室の中には、それぞれの子どものスケジュール表が写真を使って作ってありました。由紀子にはありがたい配慮です。 
全校生徒の数は200人を超えた大きな養護学校です。 
寄宿舎もあるので、県下からみんな集まってくるんですよねぇ・・。 
 
この日は中学3年生が修学旅行に出発する前日で壮行会があっていました。 
どこに行くと思います? 
沖縄です。すごぉ〜い!!(*゜0゜) 
 
先生も子どもたちもみんな沖縄の民族衣装を身に着けて、エイサーを踊っていました。 
養護学校の先生方はみなさん芸達者です。 
男性の先生はマジックで眉を太く書いて沖縄の男になりきり、女性の先生はミニスカートでたすきをかけてミス沖縄になりきっています。(笑) 
子どもたちと一緒に大笑いをしてしまいました。
昔、療育センターで教えられた
「大人が10倍楽しんで、はじめて自閉症の子どもは1楽しむことができる!」
と言う言葉を思い出していました。 
 
ここなら、ゆきこも楽しく中学生活が送れるのかもしれない・・・。 
そんな思いが私の中に沸いてきました。 
この養護学校は長崎市内ではないので、入学するためには引越しが必要になります。 
第一志望の養護学校の受験結果次第ですが、もしも・・・の時には引越しになるかもしれません。
2004/11/17(水) オペラのビデオ
先日この日記でお願いをしていたオペラのニュースのビデオを貸してもらうことができました。。 
なんと、長崎県内の放送局全局のニュースが全て録画してあるビデオテープです。
・:*:・(*´ー`*人)。・:*:・ うれしい 
どの局のニュースでも由紀子がとてもいい笑顔で踊っていました。 
 
実は由紀子は小さい頃から自分が映っているビデオを見ることができませんでした。 
保育園の運動会もお遊戯会も、絶対に見ません。 
だから今回も無理かと思って、由紀子が隣の部屋で本を読んでいる隙を狙ってビデオをダビングすることにしました。 
音も小さくして、そぉ〜〜〜っと!しーっd( ̄ε ̄;) 
ねーねーに送る分と、現川のH先先生に見せる分と・・・何本ダビングすればいいのか・・・(笑) 
何回見てもいい笑顔だ!そう思いながら繰り返し見ていたら・・・(*゜0゜)ハッ 
驚くことに由紀子が部屋の入り口に笑顔で立っていました。 
私と目が会うと「ヘンデルとグレーテルだよ!」といいました。 
ちょうど最後のダビングの時だったので、そばに座らせて一緒に見ることにしました。 
 
「すごいねぇ〜!自分のビデオが見られるようになったんだねぇ・・・!」 
「うん!」 
「ゆきちゃん、かわいいねぇ〜!」 
「うん!」 
「校長先生がサルになっちゃったねぇ〜!」(最後に校長先生がサルの格好をして出てくるのです。笑) 
「うん!」 
 
「うん!」としか、返事をしてくれませんが、このときに私がどんなに幸せな気分だったか・・・ご想像ください。(*´ー`*人) 
 
ビデオを貸してくれた、Hさん!本当にありがとう!!
2004/11/18(木) 音楽レッスン
ダビングしたビデオを持って現川へ行ってきました。 
もちろん先生は喜んでくださいました。 
 
今日は雨が降っているので、写真を撮りにいくのは中止して久しぶりに一緒にレッスンをすることにしました。 
由紀子は「あの日の川を歌うの!」いつものように千と千尋の神隠しの挿入曲を弾いてくれと先生にねだったのですが、なぜか途中で「もう一度!!」と不機嫌になってしまいます。原因がわかりません。 
先生と首をひねりながら、何度かトライするのですが何度やってもその場所から先に進むことができませんでした。 
ちょっと、パニックになりかけたので路線変更です。 
 
今日は先生がギターを持ってきてくれていました。 
それを取り出してチューニングが終わると・・・「ゆきちゃんが・・・!」 
自分が抱え込んで先生に弾かせません。ε-(_- ヾ)ハァ 
 何が気に入らないのか・・・まぁ、私たちの思うように動いてくれないのはいつものことですが・・・。 
 
ここで秘密兵器の投入です。(笑) 
前回のレッスンで由紀子が喜んだディジュリドゥと、いう楽器です。 
ボォー!・・・今日も大喜びです。 
 
その後はピアノで母がめちゃくちゃな音階を弾いて、それに先生が伴奏をつけて即興の音楽を始めると、由紀子が俄然のってきました。 
それから30分ほど3人でピアノを叩き続けて・・・ 
楽しかったけど、これって本当に疲れます。(笑) 
 
終わった時に、先生が録音をしておけばよかった!と残念そうにいいました。 
そうですよねぇ・・・もう同じことができるとは限らないから・・・ 
でも、ストレス発散には最適な音楽療法でした。(笑) 
駅まで送ってくださった先生が別れ際に 
「あの日の川・・・何が嫌だったのか・・・あぁ!気になる!!」 
すみません!!母にもさっぱりわからないのです。(*'-'*)ゞポリポリ




2004/11/19(金) ミンキーモモ
由紀子は時々、ネットでいろんなものを見つけては、それを手に入れたいと要求をしてくるのですが、 
今回の商品は・・・「ミンキーモモの本」です。 
 
もう1年ほど前から、ネットの中で見つけたこのアニメがすっかり気に入っている由紀子なのですが、なんせ、このアニメが放送されていたのは10年以上前のことです。(ねーねーが小学生の頃です。) 
以前、古本屋で探したこともあるのですが、このアニメはマニアの人が多くいてなかなか市場には出回らないとの事でした。 
それを、ネットのショップで見つけてきたんです。 
 
「これよ!これよ!」o(*^-^*)oニコ 
と、指差す画面には確かにミンキーモモが・・。(笑) 
お値段も500円と格安だったので早速注文をすることにしました。 
 
検索を自由に使いこなす由紀子。 
障害のせいで、いけない場所やお店がいっぱいですが、ネットのおかげで別の世界が広がっているみたいです。 
 
もちろん、欲しがっても却下されるものがほとんどですけどね!(笑)
 
2004/11/20(土) インフルエンザの予防接種
ずっと内緒にしていましたが、
今日はインフルエンザの予防接種の日です。(笑) 
もっと早くにさせなければいけなかったのに、母が忙しくてついつい・・・と、いう訳です。(*'-'*)ゞポリポリ 
 
予約は9時です。 
朝ご飯を食べるのを待って、 
「今日は注射をしま〜〜す!」と、めっちゃ明るく告知しました。(笑) 
(~□~;)!!がーん ←ゆきちゃん 
でも、抵抗してもダメなことはゆきちゃんも学習済みです。 
それでも、 
「タクシーで!」と、小さな抵抗を示してきました。 
そんなこと、母も計算済みです。 
「お父さんが、車で連れて行ってくれるって!!」 
(~□~;)!!がーん・・・o(〃^▽^〃)oあははっ♪←母 
 
でも、お姉さんになりました。 
覚悟を決めたら、さっさと診察室に入っていって 
「おはようございます。」と、挨拶もばっちりに、泣かずに注射を受けてきました。 よかった!よかった! 
 
ただ・・・小学生は1ヶ月の間を置いてもう一回注射をしなければなりません。 
12月・・・その日の朝まで内緒です。しーっd( ̄ε ̄;) 
 
2004/11/21(日) 頭が落ち着いたよ!
我が家のすぐ近くにある大学で大学祭が始まっています。 
附属の養護学校も出店しているというので、遊びに行くことにしました。 
ゆきパパも一緒に行くというので、由紀子を説得して3人で出かけました。 
 
由紀子は本当は行きたくなかったのですが、しつこい母の誘いに仕方なくOKをしてくれたのです。 
 
大学の門をくぐった途端に、すさまじい音量の音楽が聞こえてきました。 
まずい!!・・・そう思ったのですが、せっかく来たのだから…と、母は思ってしまいました。 
由紀子は完全防御の姿勢で耳を押さえていました。 
 
それでも、シャボン玉の実演があったり、怪しい大道芸人がいたり・・・(笑) 

 
 
入り口付近ではそれなりに楽しむものもあったのですが・・・。 
奥に進むと、バンドの演奏があっていて(騒音の発生源はここでした。)目的の養護学校のお店には行けません。 
あらゆるところにスピーカーが置いてあって、例のバンド演奏を中継しているのです。 
スピーカーを避けて、3人で構内を遠回りしてなんとか目的地に到着しましたが、ここも音は同じでした。 
どこに行っても、この構内は由紀子には拷問状態になるようです。。 
 
仕方がないので、知り合いに挨拶をしただけで、帰ることにしました。 
また、遠回りをして帰る道を探さしながら、まるで迷路のような構内をさまようことに・・・。(笑) 
途中で、龍踊りやよさこいの集団にもあったのですが、もうそれどころではありません。 
 
歩き回っているうちにフリーマーケットが開かれているグランドにたどり着きました。 
(◎_◎)おっ?! 
何も買い物をしていない母がチャンスとばかりに「ここは音もかなり静かなので、ちょっと買い物をしたい・・・」と、言った途端、由紀子に限界が来ました。 
 
訳のわからない独り言を大きな声で言い出したと思ったら、 
「おうちに帰ろう!スーパーに行く!!車で!!」と、叫びました。 
顔は引きつって、パニック寸前です。 
「ごめんね!ごめんね!」 
母は謝るしかありません。 
大学祭になんて由紀子を連れて来るべきではなかったのです。 
下見もしないで不用意に連れてきてしまったことを、すごく後悔をしました。 
一刻も早くここから連れ出さなくては・・・。 
ゆきパパと急いで由紀子の手を引いて出口に向かいました。 
 
やっと門にたどり着いたところで、由紀子がそこから見えるホームセンターに行きたいと言い出しました。(チラシを集めようと思っているようです。) 
ゆきパパには荷物を持って先に家に帰ってもらって、2人でホームセンターに行きました。 
やっと音から開放されて母子でホッとしてお店の中をチラシを集めて回っている時です。 
由紀子が突然私に向かって言いました。 
 
「頭が落ち着いたよ!」 
 
私はその場に立ち止まるくらいビックリしました。 
頭が落ち着いた?・・・それは、パニックになりそうだった気持ちが落ち着いたと言うこと? 
すごい!!すごすぎる!!(〃・o・〃)アングリ・・・・・ 
まだ、確信はありませんが、由紀子に自分の感情を理解する力が付いてきているのかもしれません。 
 
私は由紀子が自分の感情をコントロールできるようにずっと支援を続けてきました。 
「今、イライラしたの?」 
「どきどきした?」 
「うれしかった?」 
ずっとそんな声かけを心がけてきました。 
たしかにパニックのあとには「落ち着いた?」と声かけをしてきました。 
それが、何年もの月日を経てやっと実を結ぼうとしている手ごたえがありました。 
うれしい!!本当にうれしい!! 
 
由紀子につらい思いをさせてしまった後悔と、由紀子の成長を確認したうれしさと・・・この日記を書きながらとても複雑な母です。 
2004/11/23(火) 記憶
今日、由紀子が低学年の頃にお世話になった先生からメールをいただきました。 21日の大学祭の時に2年ぶりに再会をしたんです。 
 
母がちょっと離れた間の出来事で、ゆきパパから状況を聞くまで解らなかったのですが、お会いした時にちょっとパニックになってしまったそうです。 
先生はショックだったようで、声をかけたことを気にしてらっしゃいました。 
でも、このパニックは先生のせいではありません。 
由紀子は再会が苦手なのです。 
どんなにお世話になった方でも、1年ぐらい逢わないでいると再会のときにパニックになってしまいます。 
 
以前、保育園のときの担任の先生に3年ぶりに逢わせた時のエピソードを通信に書きました。その時の様子でどうして再会がつらいのか少し解ったのですが・・・。 
 
通信バックナンバーno15 から抜粋〜〜〜〜 
 
約束の朝、由紀子にO先生と会う事を告げると意外とあっさり『うん!』と答えてくれました。この由紀子の変化にあらためて驚きながら家を出発したのですが約束の場所に着いて、いざ車を降りようとしたその時です。 
由紀子が急に『O先生はいないよ!先生はいない!』と大きな声で叫んだのです。そしてシートにしがみついて降りたくないと無言の抵抗です! 
でも、それは長い時間ではありませんでした。 
『先生は待っているよ!だいじょうぶ!がんばれ!』という私の言葉に何かしら吹っ切ったように車から降りてきました。そして、不安そうに私の後ろを歩きながら、ずっと保育園時代のお友達の名前をとつぶやき続けました。 
私も忘れてしまっていた名前が次々と出てきます。きっと由紀子の頭の中で封印されていた保育園時代の思い出が溢れ出していたのかもしれません。 

〜〜〜〜〜〜ここまで 
 
由紀子は懐かしい人に再会するときに、その人に関する無数の記憶が一度によみがえってくるようです。 
今回もパニックの中で、先生に受け持ってもらったときのクラスメイトの名前を連呼していたとゆきパパが言ってました。 
今は以前よりも自閉症の特徴が顕著になっているので、拒否反応がひどく出るようです。 
 
今日、テレビで記憶についての特番があっていましたが、その中で、自閉症の人の記憶について 
「記憶すると言うのではなく、記憶したことを忘れることができないと言ったほうがいいのかもしれない」と、いう説明がありました。 
それは、由紀子にも言えるのかもしれません。 
私たちは古い記憶をどんどん忘れていきますが、由紀子の頭の中には保育園時代からの記憶がいっぱい残っているようです。 
それが何かのきっかけに一度にどっと溢れてきます。 
時にはフラッシュバックのような形で・・・。 
自傷をするのもそんな時が多いようです。 
 
一度に記憶があふれ出てくる・・・どんな感じなのでしょうか? 
やっぱりつらいかもしれませんね! 
それと、嫌な経験を忘れられないのもつらいです。 
 
でも、自閉症の人が全部そうだと言うわけではありません。 
知り合いの自閉症のお友達は違うようです。 
以前、よく逢っていた頃には由紀子と絵本のセリフを言い合って楽しんでいたのに、先日、久しぶりに逢った時にはその言葉をすっかり忘れていました。(笑) 
由紀子はしっかり覚えていて、何かにつけ合言葉を投げかけるのですが、相手から返事が返って来ないのでいらいらして大変でした。(笑) 
(._+ )☆\(-.-メ) おいおい 
同じ自閉症でも、みんなが覚えているわけではないのよ!!(笑) 
 
メールを下さった先生は昨日、夢の中で笑顔の由紀子と逢うことが出来たそうです。 
よかったです。 
2004/11/24(水) どうしよう?!
明日は由紀子の小学校でフェスタ(文化祭?)があります。 
6年生は総合学習で調べた長崎のことを発表して、歌を2曲歌うそうです。 
その1曲が「ふるさと」で、6人が前に立って何小節ずつか独唱をします。 
その1人に由紀子が選ばれました。 
交流学級のお友達が推薦をしてくれたようです。 
また、素敵な思い出ができる予感がします。 
 
ですが・・・今日、お迎えに行くと、担任の先生が由紀子がもう一曲の「長崎…」(曲名を忘れた!)の歌詞を覚えていなくて歌えないと言われるのです。 
(〃・o・〃)エッ?「まさか!!」 
由紀子は曲を何度か聴いたら、ほとんど歌詞を覚えてしまいます。 
なぜ、この曲に限って・・・。 
由紀子に歌うようにいうと、ラララ・・・でしか歌いません。 
やっぱり、覚えていないのでしょうか? 
 
実は何日か前に担任の先生から、この曲の歌詞カードを渡されて、「家で練習をさせますか?」と聞かれたのに、母は「大丈夫です。由紀子は歌詞は覚えていると思います。家でまで練習をしたら由紀子が嫌がるかもしれないので・・・。」と、断っていたのです。 
 
でもいまさら、家で無理やり練習をさせれば、肝心の「ふるさと」まで歌わなくなってしまうかもしれないので、このままラララ・・・で行くことにしました。 
合唱ですから、別にラララ・・・でもかまわないのですが、由紀子にもそんなことがあるのか・・・私の認識が間違っていたのかしら? 
なんだか、ちょっとへこんでしまいました。ε-(_- ヾ)ハァ 
2004/11/25(木) フェスタ当日o(*^-^*)oニコ
いよいよ本番の日がきました。 
9時30分から始まって、各学年ごとに発表がありました。 
それぞれにいろいろな工夫がしてあって、とても楽しい発表でした。 
でも、六年生の発表は一番最後、11時過ぎになりそうです。 
待ち時間が長い!・・・大丈夫だろうか・・・ 
母は、ラララ・・・の曲と、この待ち時間が不安で落ち着きません。 
 
さて、由紀子たちの発表が始まりました。 
長崎の研究発表をみんながしている間は、爪を噛んだり、頭をかいたり・・やっぱり落ち着かない由紀子です。(歌は大丈夫?ドキドキ・・・) 
そんな不安の中で、歌が始まりました・・・。 
最初は問題の「長崎…」です。 

 

Σ('◇'*§アレッ!?  
「歌ってるじゃん!」 
満面の笑顔で大きな口を開けてちゃんと歌詞を歌ってます。 
やっぱり歌詞は覚えていたんです。o(*^-^*)oニコ 
なぜ昨日の練習の時に歌わなかったのかわかりませんが、とりあえずはホッとした母です。 
「長崎の街が・・・、この○○小学校のことが、ゆっくりと私たちのふるさとになっていくのだと思います。」 
そんなコメントの後に「ふるさと」の歌の発表が始まりました。 
由紀子たち6人が一歩前に出て、何小節ずつか独唱をしました。 
由紀子の声がはっきり聞こえました。 
自信を持って歌う姿は頼もしく見えました。 
 
やっぱり、本番に強いゆきちゃんです。 
今日もいい思い出を作ることができました。 
よかった!!よかった!! 
 
でも、その夜から母は腹痛でダウンです。 「い・いたい!」(#x_x)イタイ 
2004/11/27(土) クレイン・ハーバー
由紀子は月に一度、土曜日にクレインハーバーという所でいろいろな活動をさせてもらっています。 
(活動の名前がないので日記に書きづらい・・・と、リーダーの方にお話したら、この名前を使ってもいいとOKをいただきました。) 
今回はピザ作りとしり取りゲーム! 
親は原則的に付き添わず、由紀子のみの参加になります。 
それでは、様子がわからないではないか・・・と、思われるでしょうが大丈夫!! 
活動が終わった後で、きちんとメールでその時の様子を教えていただけるのです。これは本当にありがたいと思います。 
さて、そのメールから解ったことですが・・。o(*^-^*)oニコ 
 
ピザ作りでは、包丁を使わせていただいたり、生地を伸ばさせてもらったりいろいろな経験をさせてもらっています。 
母とやると、どうしても私が先回りしてしまい、なかなか冒険をさせてやれませんが、親と離れるとかなり意欲的にいろんなことに挑戦しようとするようです。 
今回はちゃんとお土産の分もありました。(笑) 
とても、おいしそうで、ピザ好きの母は大喜び!!・・・と、言いたいのですが、前回の日記に書いたように母は急性大腸炎になって、やっと回復したところです。まだ、ピザが食べられる状態ではない・・・全くついていない母です。(泣) 
 
しりとりゲームは・・。 
実は今、しりとりゲームが由紀子のプチ・マイブームです。(笑) 
ターザンのビデオを見ていたときに、「ゴリラ」という言葉を連発していたので、その後に「ラッパ」「パイナップル」と私が言葉をつなげて遊んでいたら、しりとりの意味が少しわかってきたようで、かなり長く続けることができるようになりました。 
先日などは「ル」の付く言葉が解らなくなったと言って、自分でことば辞典の「る」の項目を引いたりしてビックリさせてくれました。 
でも、最後に「ん」がついてはいけないことや、同じ言葉を2度言ってはいけないなどのルールはまだ教えていません。 
クレインハーバーでどんな遊び方ができたのか、母は興味心身でした。 
 
お迎えに行ったときに、お部屋にしりとりゲームをやった後が残っていました。 
紙にそれぞれ違う色のマジックで、自分が言った言葉書いてずっと、言葉がつなげてあるのです。・・・ごりら らっぱ パイナップル・・・ 
 
視覚的な情報が強く入ってくる由紀子にとって、これはとても解りやすくていい方法だと思いました。_(#‥# ) ナルホド・・ 
 
ここからはリーダーの方からのメールの抜粋です。 
『しりとりについては、ルールの説明(最後の文字が”ん”はダメ、同じ言葉を2度使えない等)を書きながら行い、時々それを確認しながら行ったことと、出た言葉を書いていったのが良かったのか、由紀ちゃんが今までしていたルールに固執す ることなく、その時のルールで取り組めたようです。 若干の勘違い(”ん”が途中に入ってもダメと思ってました。)はありましたが、何度か説明するうちにわかりかけたところでした。』 
家に帰ってからも、しりとりゲームは続きました。(笑) 
2人でやっていると、『「ん」はダメだよ!』と、言いながら一生懸命に次の言葉を考えていました。こうやって、また遊びの世界が広がっていくんだなぁ〜と、うれしくなった母です。 
 
そうそう、今回の活動の番外編です。o(*^-^*)oニコ 
送って行って、別れる時のことです。 
母が「ゆきちゃん、後でお迎えに来るからねぇ〜!」と声をかけたのに、由紀子は本を読みながら背を向けたまま「は〜い!」と冷たくバイバイでした。 
「いいよ!いいよ!冷たいんだから〜!」 
そんな言葉を残して私は会場を後にしました。 
そして、お迎えの時です。 
玄関を開けて「こんにちは〜!」と声をかけたら、部屋の中から由紀子が飛び出してきました。 
「おかあさんだ!!」ヾ(*゜▽゜*)ノ  
なんとも、わざとらしい歓迎です。(笑) 
きっと、私が帰った後に自分がとった態度がまずかったと思ったのでしょう(笑) 
自閉症の人には冗談が通じにくいので、私がわざとがっかりして出て行った事を本当の事だと思ったのかもしれません。 
でも、こんな気持ちが持てるようになったこと、不器用ながら私に配慮をしてくれた事を私はとてもうれしく思っています。
2004/11/29(月) みかん狩り
今日は特殊学級の交流会でみかん狩りに行きました。 
みかんは由紀子の大好物です。 
毎年みかん狩りに連れて行ってもらうのですが、取る作業よりも食べる方が忙しいと毎回報告をいただきます。(笑) 
 
実は、事前におやつを買いにクラスでスーパーに行ったのですが、今回も由紀子が選んで来たものは自分が食べられないものばかりでした。 
(自分の好みはちゃんと把握してよね!!笑) 
普通の遠足だったら、好きなものに交換して持たせてやるのですが、今回はこのままでも大丈夫!だって、おやつは木にいっぱいぶら下がっていますものね!! 
o(〃^▽^〃)oあははっ♪ 
 
帰りは家まで先生が送ってきてくださいました。 
とても楽しい遠足だったようで、長い滑り台に何回も挑戦してきたそうです。 
帰宅した由紀子はもうバテバテです。(笑) 
手には大きなみかんが入った袋をさげ、背中のリュックにもみかんがいっぱい入っていました。 
大事な、大事なみかんです。(笑) 
これを背負って、近くの駅から歩いて帰ってきました。 
良くがんばりました。 
ゆきちゃん、その夜はもうバタンキューでした。(_ _)...zzzZZZ乙乙乙
 
2004/11/30(火) 母の再会
昨日のことです。 
由紀子がみかん狩りに行っている間に、母は諫早という所に講演を聞きに行きました。 
「ADHD・LD・自閉症の思春期について」 
講師はニューヨーク在住のカミングハム久子さんです。 
セラピストの先生です。 
 
カミングハム先生とは7年ほど前、由紀子が自閉症とわかって間もない頃に一度お会いしたことがあります。 
その頃はまだ島に住んでいて、自閉症の専門家の話を聞く機会など全くなかった私は先生の話を一言も聞き逃すまいと必死に聞いていました。 
そして休憩時間に、一番前に座っていた私に先生は声を掛けて下さいました。 
何を話したか良く覚えていませんが、その頃由紀子の自閉症をどう受け止めていいのか悩んでいた私は先生の優しい話し方にとても心が癒されたことを覚えています。 
 
そんな先生に感激した私は手紙を書こうと思ったのです。 
でも、ニューヨークの住所がわかりません。で、どうしたか!! 
無謀にも先生が本を出している出版社に手紙を託しました。(笑) 
なぜ、こんなにまでして手紙を出したかったのか、私にも解りませんが、なぜかそうしたのです。 
届かないかもしれない・・・と、半分あきらめていたのですが、思いがけず先生から返事が来ました。その時のうれしさ!忘れられません。 
この時に私は、自分から動けば何かしらの結果を得られることを学んだような気がします。 
現在、由紀子を育てるのにたくさんの方の力を貸していただいていますが、それは、すべて小さな出会いの中にあったチャンスをしっかり逃さずに掴んできたおかげだと思っています。 
 
今回も先生と直接お話をさせてもらってきました。 
そして、ニューヨークの新しい住所もいただきました。 
どんなお手紙を書こうか・・・なんだかわくわくしている母です。