1996年8月

1日(木)
帰宅してから3回も下痢をしてトイレで泣くので薬を飲ませて寝かせる。
保育園では1度も下痢はしないらしいのだが…。
明日は病院へ連れていこうと思う。


2日(金)
病院ではあまり心配はいらないだろうという事で薬をもらって帰る。
五島病院の先生がまた転勤で代わっていた。


3日(土)
下痢が止まってホッとしていたら
夜になってジンマシンが出て慌てて病院へいった。
やはりストレスかもしれない。
パジャマを一人で着ようとしているのを見てびっくりした。


4日(日)
夕方から発熱。39.5℃まで上がって、かなりきつそうだった。
病院へ電話をしたら薬が出ているので様子を見るようにといわれる。
なるべく座薬を使いたくないのでずっと冷やしたり水を飲ませたり…。
朝になって37℃まで下がった。
お昼からすっかり元気になって食欲も出てきた。


5日(月)
また病院へ。
由紀子はノンタンの絵本の中に出てくる
お医者さんの「くま先生」が好きなので
診察のときは嫌がらずに受けてくれる。
ずいぶん助かる。


6日(火)
保育園のプールを見学させてくれるようにお願いしていたら、
由紀子は見学の理由が理解できなくておお泣きしたらしい。
先生たちに迷惑をかけてしまった。
見学させるくらいならお休みさせるべきだった。


7日(水)
プールに入れて上機嫌だったそうで、
ワニ泳ぎもできるようになったそうだ。
他のお友達に水をかけられても
手ではらって楽しそうにしていると聞いて私が嬉しくなる。


8日(木)
今日は3歳児検診。
同じ月生まれの子供たちを見るのは少しつらかったが、
開き直らなくてはと思った。
面接の時に保健婦さんから
「障害が分かった時、辛かったでしょう。」
と聞かれた時、
私が辛かったの由紀子の行動がわからず、
悩んでいた時だったとあらためて感じた。
虫歯0本、ヤッター!
でも、痩せ過ぎと注意されて、栄養指導を受けさせられた。


9日(金)
マッサージをする時に手足が終わったところで、
嫌がって先をさせなくなってしまった。
どうしたらいいのか?無理やりさせるべきかな?


10日(土)
最近自分の思い通りにならないと、
泣いて物に噛み付くようになった。
家族にも何度か噛み付きそうになったし……。
保育園に行ったりしてストレスもあるのだと思うが、
叱るだけでいいのだろうか?
何か気持ちをいやしてやる方法があるのではないだろうか?


11日(日)
家族で冨江のプールへ行く。
由紀子はプールが大好きでなかなか水から出ようとしない。
最近ますますマッサージを嫌がるようになった。
嫌がっても続けるべきなのだろうか。
夜もオムツなしで寝られるようになった。


12日(月)
近所の人から由紀子が保育園のお散歩で街の中を歩いていたと聞いた。
ちゃんと先生と手をつないで、歩いていたそうだ。
親と一緒の時には手もつながないし、
歩くのも嫌がるので心配していたのだが良かった。


13日(火)
今日から保育園はお休み。
夜はお墓に提灯を燈しに行く。
親戚の年寄りたちに由紀子のことを何と話していいのかわからずに
とうとう何も言わずに時を過ごしてしまった。


14日(水)
中学校時代の友人と再会。
彼女の息子は脳性麻痺で左手が不自由だった。
中学生の時に一番仲の良かった2人が……。
なんとも複雑な心境だった。


15日(木)
お盆の最終日。
お墓で花火に驚いたり喜んだり。
危なくてまだ一人では持つことはできないが、
お姉ちゃんのしている花火を見て
「シューバチバチ、シューバチバチ」
とご機嫌だった。


16日(金)
今日から保育園。
バスの中でしがみついて離れず、
なんとなく行きたくなさそうだったが園に着いた途端、
「バイバイ」とあっさりしたものだった。


17日(土)
お父さんがお休みだったので一緒にお迎えに行ってもらったら、
「おとうさんだ!」といってニコニコして奥から走ってきた。
表情が生き生きしているので保育園が楽しいことが良く分かる。


18日(日)
今日は親戚がたくさんきて一緒に食事をした。
由紀子のことを話すと励まされたり、しんみりされたり。
でも、由紀子はたくさんの人に嬉しそうだった。


19日(月)
夜中に起きて「オシッコ」と言うようになった。
ここ数日オネショがなくて助かる。
オムツをやめてパンツで寝せるようにして良かった。
お昼もお漏らしすることが少なくなったし。


20日(火)
保育園の連絡帳に保育園のお散歩の様子が書いてあった。
かなり遠くまで出かけたみたいだが、ちゃんと歩いているようだ。
でも、帰りはぐずって泣いたと書いてあると、ついかわいそうと思ってしまう。


21日(水)
保育園で下痢をしたらしい。
最近よく下痢をするが、回数は1回だけだし、
平気な顔をしているので痛みはないようだ。
やはりストレスだろうか。
何もしゃべらないだけに由紀子の気持ちを思うと心が痛む。


22日(木)
夕方1人でトイレに行って、
パンツを脱いでちゃんとオシッコをして出てきた。
家族みんなで、ビックリするやら誉めるやら大騒ぎだった。
少しずつ自立してくれるのが嬉しい。


23日(金)
昨日のことを先生に報告すると、とても喜んでくださった。
園での由紀子の様子を話してくださる時も、
とても暖かい感じがして安心させてもらえる。


24日(土)
街で知らない男の子から「ゆきちゃーん」と声を掛けられた。
由紀子は知らん振りだが、
男の子に「保育園のおともだち?」と聞くと
「そーだよ」と言って由紀子に近寄ってきた。
すると由紀子が「おともだち」と言って抱き付いてニコニコしていている。
由紀子にもお友達がいるのかと思ったらジーンとしてしまった。


29日(木)
「今日はとても安定した1日でしたよ」とO上先生にいわれた。
こうゆう言葉に本当にホッとする。


30日(金)
長崎のお土産の宅急便が届いたので保育園に持って行って
先生と30分ほど話をしてきた。
いろいろな意味で私が甘やかしていると痛感してきたくする。
夜に「ドラえもん」を見ながら、
私は由紀子のドラえもんだなあと思った。
のびた君がドラえもんに頼って自立できないように由紀子も……。
私の4次元ポケットにチャックをつけなければと思います。